2007年6月27日水曜日

070627 ジェイムス・ランディがテレビに出ていた

【ジュセリーノ予言の真実0627】ジェイムス・ランディがテレビに出ていた

ちょいと古い話になるのだが先週の月曜日の夜、日テレ系でジェイムス・ランディの出る超能力のテレビ番組があった。

ジェイムス・ランディが出るのだから「超能力否定の」番組と言わなければ怒られてしまうかもしれない、ランディに。

しかしジェイムス・ランディも本物の年寄りになっちゃったなぁ。昔から(もともとは手品師)年令不詳の出で立ちだったけれど。

ランディはもう30年以上も前から、現金100万ドルを用意して自分の目の前で超能力を実証した人間にはその100万ドルを賞金として贈呈するというテレビ番組をやっている。

時にはテレビ局と衝突したりして局を変えたりとかいろいろなことがありながらも頑固にこのショーを続けているのだ。

その番組が舞台を日本に移し、日本のテレビ局でランディと「自称超能力者」が対決するという番組内容であった。

ランディに挑戦を申し込んだのは「精霊のアドバイスで透視や未来予知ができる」という男性。事前に渡米したスタッフの目の前でその男性はその実験を次々とクリアしてゆく。(非常に単純なトリックというか一種の人間の習性と錯覚を利用した有名なネタである)

自分はチラチラとその番組を横目で見ていた程度であった。意外に思われるかもしれないが、自分はこの手のテレビ番組が大嫌いなのである。とにかく見ているとイラついてくるのである。そのテレビ的な演出手法というやつに。

でもまあ「検証のためには必要だろうな」と録画してあとでじっくりと見ようと思っていたのだがついうっかりとその録画部分を消してしまい、別の番組を録画してしまったのである。「バーティカル・リミット」という洋画である。
ミスしたという後悔はなかったな。久しぶりに見たが結構面白かったし。

まあ、それでもいろいろとメールを頂いて「あの番組についてどう思いますか?」という質問を受けたりしている。申し訳ないので某なんとかサイトにアップされていたを今見たところである。

で、その感想というか自分の意見をここで書かせていただく。

やっぱりつまらないのには変わらないし、イラつくのだけはどうにも止めようがないのである。(それでもCMがカットされている分マシだとは言える)

何を言いたいかというと、ジェームス・ランディも、そしてこの登場したランディに挑戦を申し込んだ自称超能力者も端からその証明方法とそれを否定するレトリックを間違っているであろうというということを言いたいのであるが。

この自称超能力者の男は自分の超能力の由来を「精霊に教えられて物を見通したり未来がわかる」と言っているのである。だから実験というか一種の勝負を賭けたショーとしてはランディの勝利であることには間違いはないのだが、だからといってこの自称超能力者のその能力そのものを否定したことにはならないのである。

わかるかなぁ?ちょっと複雑すぎるかもしれない。

つまり悪く言えば、この実験というか挑戦が失敗したのはその男の能力に由来するものだとは断定は出来ないままで終わったということだ。

どういうことかというとだ、この男がその後で「あの時は精霊が機嫌が悪くて自分に正しい答えを教えてくれなかったのだ」と言い張ることも出来てしまうではないかということを言いたいのである。

要するに自分は「これではこの超能力者が持っていると言っている超能力そのものを否定したことにはなんないよ、ただ単にランディとの勝負に負けたということでしかないんだよ」ということを言いたいのであるが。

まあだからこのランディのやり方が「懐疑主義的」とは言われていても「否定主義」とはいえないと自分がいつも口を酸っぱくして言っているその理由なのでもあるが。

ではどうすればこの男の言っている「精霊から教えられて透視することができる」という根幹を完全に否定することはできるのであろうか?

方法がまったくないわけでもないんである。ただしテレビ的にはちっとも面白くはならない方法なのだけれども。どうするのか。たとえば逆行催眠を使うという方法がある。あるいはポリグラフメーター(いわゆる嘘発見器)を使うという方法もある。

しかしそれ以上にはっきりとその吹聴している超能力が本当に本物かどうかの白黒をつける方法、それは同じ実験を長い期間に渡ってあらゆる条件下で何度も繰り返して行なうことになるのではないだろうか。まあそこまで自分の恥を晒しつづける「超能力者」がいるはずもないのだが。しかし科学とはそういうものだろう。実証するということはそういうことだ。(えなりかずきも言っていたが)

まあそれでだが、このブログで取り上げた「みち☆まり」さんのやっていることも広い意味では「科学の範疇に属する作業」といえなくもないなと思ったのである。退屈で地味な作業を延々と続けているという意味においては。

もうね、過去の誰も見向きもしなくなった予言についてあれこれとその当り外れについて調べてゆくなんて自分には出来ないことだ。やっぱりこれは偉いことなのだと思ったのである。

というか、やはりジュセリーノの予言そのものを否定するというという目的のためにはこのようなことは絶対に必要だし、今やっていることを自分は止めることなく続けるしかないんだなぁとしみじみとしてしまったのであるが。

前にも書いたことだけれども、自分はテレビでオカルトを扱うことには別に反対はしていない。ただ扱いには充分気をつけてほしいといっているだけだ。

別にそれが「オカルトに対して肯定的」であってもかまわないとさえ思っている。ただ「嘘はつくな」とは釘を刺しておくが。それがルールというものだからだ。

もしそのルールを破っていた場合にはジュセリーノ同様ここでそのテレビのついた嘘を暴露してそして糾弾するだけである。それが蟷螂の斧としてのこのブログの使命というか本分というものであろうと。

自分は無名の小物です。これだけは譲れない。自慢になってないが。

あとこれは蛇足になるのだが、この番組に韮沢潤一郎氏が出演していた。はっきりいって邪魔くさいだけだった。しかもまさかこの場に及んで大昔にその嘘が知れ渡っている「ニュー・アーク実験」について(しかもランディの目の前で!)語りだすとは思ってもいなかったな。

誰か止めろよなぁ。これではまるで「日本の恥」を晒しているようなものだ。見ている自分までもが恥ずかしくなってしまったではないか。

ランディも鼻でせせら笑っていたぞ。