2007年3月1日木曜日

070301 ジュセリーノ予言の嘘(携帯用)

 
■「ジュセリーノの予言はニセモノである」自分がこのブログで書いてから早くも一年が過ぎた。その間いろいろなことがあったが、結局のところ皆さんもよくご存知のとおりで、ジュセリーノが事前に発表した予言に関していえばそのほとんどが外れている。■日付までも正確に当っている予言は、事件や事故が起きたあとで「実は自分はこの事件・事故を予知していた」として発表する「公証役場に届けたという手紙」に書かれていることしかないのだ。■しかも、ジュセリーノが出してきた公証役場に届けたという手紙に関して言えば、「ジュセリーノが発表したものと公証役場に届けたものとは本当に同じ文面なのか」という点についてはブラジルでも相当以前から疑問視されており、現実に、「貼り付けたスタンプシールの上からタイプライターで加筆されているもの」が見つかったりと、ブラジルではジュセリーノのしていることに対する信頼性というものは著しく低下している。■決定的だったのは、2007年の1月にインドネシア領空で起きた飛行機事故に関する「予言」をジュセリーノが事故後に発表したときであった。ジュセリーノはこの旅客飛行機が「島の山中に墜落して、生存者がいる」という予知の手紙を公表した。ジュセリーノはこの警告の手紙を事故のはるか以前にインドネシアにあるラジオ局に送った、そしてそれは的中したのだといってこの手紙を公表したのだ。しかし、この飛行機事故の詳細について言うのであれば、ジュセリーノの公表した予言は大外れであったのである。なんとその旅客機は山にではなく海に墜落しており、生存者はまったくいない。つまり最初に流れた事故の第一報は誤報だったのだ。つまりジュセリーノの予言は外れただけではない。ジュセリーノは事故後に流れた事故の第一報そのままの予言を発表してしかも「自分の予言は当った」といってしまったということになる。■何のためにジュセリーノはそんなことをしなければならなかったのだろうか。ジュセリーノはよりによって自分自身の手で自分の予言というものの信頼性を貶(おとし)めるような真似をしたのかだ。■その答えはひとつしかないだろう。ジュセリーノがニセモノの予言者でしかないということだ。これこそ、彼が「当ったのだ」といって事件事故後に出して来る「予知による警告の手紙」というものが実は事件事故後に捏造されたものだという大きな証拠だ。■問題なのは、実はジュセリーノの予言がニセモノだということよりも、もっと別のところにある。ジュセリーノがニセモノの予言者であることを知ってなのかはともかく、ジュセリーノのことを「本物の予言者である」と紹介した本・雑誌・テレビ番組がこの日本にあふれかえったことだ。■特に、このジュセリーノの本を出版した「たま出版」と社長韮澤潤一郎(敬称略)の罪は重い。韮澤潤一郎はその本の中で「ジュセリーノが予言したインドネシアの飛行機事故は的中した」と書いている。もちろん真っ赤な嘘である。事故の様相はジュセリーノが予言したのとはまったく違っていた。山にではなく海に墜落したのであって、しかも生存者はゼロであった。■さらに2007年11月25日のジュセリーノによる地震の予言というものを捻じ曲げて公表するなど、韮澤潤一郎という人間はジュセリーノの名前を使っては嘘をつきまくっているのだ。■問題が深刻なのは、にも関わらず、このジュセリーノを特集した番組をオンエアしたテレビ局がふたつもあったということだろう。(2007年9月25日・12月21日の日本テレビ系/2008年2月12日のテレビ東京系)■その全ての番組が「ジュセリーノの予言は当った」というスタンスで作られており、まるで「その証拠があるのだ」というようなことまでも放映されていた。■しかし実際にはこのブログ上で自分がすべて看破したとおりで、その全てが底の浅いトリックである。そのテレビ局が持ち出してきた「証拠」なんてものはただのトリックにしか過ぎないし、「ジュセリーノが本当に事前に本物の予知をしていたのだ」という証拠にはなってない。むしろその逆で、ジュセリーノによる「予言の手紙」というものが後から捏造されたものでしかないということを証明するようなものになっていた。■つまり、これらのテレビ局は視聴者を騙す内容の番組を放送したということだ。■自分が憂いを抱くとすればこの点である。日本のテレビマスコミの堕落というものを象徴するような出来事だからである。「テレビ局は嘘をつくものである」という、ここ数年喧(かまびす)しく言われている問題がちっとも改善されていないことを図らずも露呈したからだ。■その後、そのテレビ局が「ジュセリーノの予言」について、なんだかのかたちで訂正事項であるとかを公表したとかの話はまったく聞かない。■今、「予言者ジュセリーノ騒動」というものは終息の方向に向っているということは言えるだろう。いろいろな面で自分はそれを感じることが出来る。■だからといってそれでメデタシメデタシというわけにはいかないだろう。このようなマスコミの捏造によって仕立て上げられる「予言者」はおそらくはこれからも登場するのだろう。第二第三のジュセリーノが登場するその芽というものは残っているからだ。■ジュセリーノの予言で不安になったという人は確実に存在する。本来不必要な、あってはならない不安を与えられてしまった犠牲者である。■そのようなことをするテレビ出版社などのマスコミが相も変わらずなくならないというのであれば、誰かがそれを阻止しなければならない。たとえその力が微々たるものだとしてもだ。ひとりでもふたりでもそういう人が増えることを切に願っている自分である。(2008.04.06)

※以下の記事は07年03月01日のものです。

■ブラジル人の自称予言者「ジュセリーノ」という人が、「3月に東京で大きな地震がありパニックになる」という予言をしていることが話題になっています。■この予言は本物なのでしょうか?本当に3月に東京に大地震はあるのだろうか?と心配をしている人は多いと思います。■結論から言いますと、「3月に東京に大地震が来るかどうか」は誰にもわからないことですし、ジュセリーノは予言者とは言えません。■日本は地震の多い国です。世界中で起きている地震の約10%近くが日本列島のどこかで起きているといわれるくらいの「地震大国」ですので、3月に東京で大地震が起きる可能性は誰にも否定は出来ないと思います。■ですが、重要な事実としてこれを書きますが、実は「ジュセリーノ」は昨年二度「日本には大きな地震が来る」という予言(5月と8月)をしていましたが、そのふたつの予言は外れています。それ以外にもむしろ彼が口にした予言は大半が外れています。■ですから、もし仮に3月に東京に大地震があったとしても、決してそれは「ジュセリーノ」の予言が当ったというよりも確率的にそうなった、ということでしかありません。■しかし、だからといってもちろん「3月中に東京に大きな地震」がこなかったからといって安心していい、ということにはならないと思います。■予言としてではなく、「東京・南関東地方にはいずれ大地震が来るであろう」ということは多くの地質学者が警報として口にしていることだからです。■重要なのは、こういう悪質なデマには惑わされずに「もし今大地震が来たならばどうすべきなのか」という冷静な対処法を常に心の中に持ちつづけることなのではないでしょうか。■たとえば、今このサイトを「電車の中で見ている」という人もいるかと思います。ひょっとすると地下鉄の中で~という人もいるかもしれません。実は、地下というのは大地震の際には「最も安全な場所」といわれています。しかし、もしかすると地震の際には車内が真暗になるかもしれません。そのときに重要な事は、決して慌てずに落ち着いてその場を動かない事だといわれています。パニック状態になり出口に押し寄せたりするとそれがもとで怪我や死亡事故になりかねないからです。■むしろ心配なのは、地震そのものよりも、そういうパニックによる二次災害のほうです。そして、それはみんなの努力で最小限にも、ひょっとして限りなく0に近づけることもできるのだ、ということだけは常に心のどこかに覚え留めてほしいものだと思います。■さて、ジュセリーノの予言の嘘についてはこのHPにその証拠がいくつも書かれています。それは私ひとりが集めたりしたものではありません。数多くの人の協力で書かれたものです。そのほとんどが誰でも「なーんだ」とすぐにわかることです。■本当に恐ろしいことは「予言は起きるものだ」と盲信してしまったり、根拠のないウワサをそのまま真実だと勘違いしてしまうことなのです。■もし、私が書いていることがまだ納得出来ないでいるという方には、初めて「ジュセリーノの予言」をテレビで紹介したテレビ局に直接電話をして確かめることをお勧めいたします。■すでに何人もの方が試して実証されていることですが、その「テレビ局」は昨年12月30日に放送になった番組を「バラエティ番組」として作っており、決して「報道番組」でもなければ「情報番組」でもなく一種のフィクションとしてオンエアした、と答えています。■「テレビでやっていたから~」とジュセリーノの予言を信じていた方もいるでしょうが、でも、テレビが必ずしも本当の事ばかりをやるのではないということは、毎日のように報道されているとおりです。■また、そのテレビ番組の中で「ジュセリーノの予言」を日本に紹介した韮沢潤一郎さんの「たま出版」という会社は東京の新宿にその本社がありますが、3月中も普段と変わりのない業務を行なうのだそうです。つまり彼等もジュセリーノの言った「3月に東京で大地震が起きる」なんて予言は信じていないからでしょうね。おかしな話だと思いませんか?

【追加】■さて、3月の25日、石川県の能登地方を中心としたものすごく大きな地震が起きました。この地震とジュセリーノの予言を結びつけて語る人が多いのだそうです。■今回能登で起きた大地震の被害の大きさについては言うまでもありません。お亡くなりになった方もいます。なのにもかかわらず、まるで一種のゲームのようにして、「予言が当った」だとか「外れた」とか語ること自体が不謹慎なことなのだということは肝に銘じていただきたいものだと思います。自分もこのことだけは念頭に置いて以下のことを付け加えます。■能登の大地震とジュセリーノの予言を結びつけること、これはものすごくおかしななことです。もし本当にジュセリーノが的中率90%の予言者なのであれば(インドシナ大津浪や阪神淡路大震災と同じように)ちゃんと「石川県」であるとかせめて「日本悔側」とか場所を特定したような予言をしていなければ当ったことにもなりませんし、過去ジュセリーノ自身が「当ててきた」と断言してきた数々の予言も疑いの目で見られてもしかたのないことでしょう。■ですので、もし仮にジュセリーノの口から、能登の大地震と「3月東京で大きな地震が起きる」という自分の予言を結びつけるような発言をしたのならば、それはそのときはジュセリーノが自分で自分のことを駄目予言者だと認めてしまうことになってしまいます。■また、能登の大地震と「3月東京で大地震」という予言とがまったく関係のないものだと発言したのならば、そのときはふたつの大きな天災に関する予言を外したということにもなります。つまり東京の大地震を外したことと、能登の大地震を当てられなかったというふたつです。どっちにしてもジュセリーノは予言者としては役立たずだということを立証してしまうことになってしまうのです。■ですから、ジュセリーノに対しては、自らの予言者としての能力のなさというものを自覚していただき、少なくともこれからは日本での地震とか天災に関する予言だけは口をつぐんでいただきたいと思うのです。迷惑なだけですからね。(4月8日)■もし機会があればパソコンでこのブログの残りのページを一度じっくりと読んでいただければ幸いです。(かまたあきよし) 続き(ジュセリーノの予言の嘘 携帯用その2)を読む

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